No.485 2021年 2月号
黄金の飛翔!! 2021年!! エランドール賞決定!!
今年のエランドール賞授賞式は、新型コロナウイルスの感染が再度拡大し、緊急事態宣言が発出されている状況に鑑み、中止することになりました。しかし、エランドール賞の選考については例年通り行い、表彰いたします。昨年12月に協会員の皆さまにアンケート投票をお願いし、その結果を基に、昨年12月17日と1月13日のエランドール賞委員会で慎重に討議を重ね、受賞者を確定し、1月19日の理事会で次のように承認・決定されました。
〈新人賞〉
新人賞は協会員の投票によって選出され、決定しました。いずれもスター性と演技力を兼ね備え、次代の映画・テレビを背負って立つことが期待される俳優女優の皆さんです。
賀来 賢人
伊藤 沙莉
北村 匠海
上白石 萌音
窪田 正孝
浜辺 美波
成田 凌
森 七菜
(男性女性交互アイウエオ順)
以上の8名の方が選ばれました。
新人賞には、東京ニュース通信社から副賞として「TVガイド賞」、銀製の写真立てが贈られます。
〈プロデューサー賞☆田中友幸基金賞〉
本年度を代表するヒット作を制作したプロデューサー賞、ならびに今後の将来性が期待されるプロデューサー奨励賞は、映画、テレビそれぞれの部門で以下の方が選ばれました。
○映 画(プロデューサー賞)
「罪の声」
那須田 淳
渡辺 信也
進藤 淳一
○映 画(プロデューサー奨励賞)
「スパイの妻」
岡本 英之
高田 聡
山本 晃久
土橋 圭介
○テレビ(プロデューサー賞)
「エール」
土屋 勝裕
○テレビ(プロデューサー奨励賞)
「MIU404」
新井 順子
〈特別賞〉
日曜劇場「半沢直樹」制作チーム
映画「鬼滅の刃」無限列車編 製作委員会
映画「今日から俺は‼ 劇場版」
〈特別顕彰〉
岡田 裕介
〈アクターズセミナー賞☆ヒラタ基金賞〉
アクターズセミナーを開催できませんでしたので、該当者はありません。
エランドール賞選考アンケートにご協力下さった協会員のみなさん、ありがとうございました。
また今年も新人賞副賞をご提供いただく「東京ニュース通信社」様と例年花束を提供していただいている「日本ばら切花協会」様に、心から感謝いたします。
また、当初授賞式の生中継を予定しており、様々にご準備いただいていた「日本映画放送」様と授賞式の幹事社として式典の準備をお願いしていた「テレビ東京」の皆さまに、改めて感謝申し上げます。
(エランドール賞委員会)
第45回 2021年 エランドール賞 受賞者一覧
(敬称略)
新人賞☆TVガイド賞男性女性交互五十音順(6名)
賀来 賢人
1989年7・3生 東京都出身
(所属:アミューズ)
映 画
「今日から俺は‼劇場版」
「AI崩壊」
テレビ
「半沢直樹」
「ニッポンノワール」
伊藤 沙莉
1994年5・4生 千葉県出身
(所属:アルファエージェンシー)
映 画
「劇場」
「ステップ」
テレビ
「いいね! 光源氏くん」
北村 匠海
1997年11・3生 東京都出身
(所属:スターダストプロモーション)
映 画
「思い、思われ、ふり、ふられ」
「とんかつDJアゲ太郎」
テレビ
「おカネの切れ目が恋のはじまり」
上白石 萌音
1998年1・27生 鹿児島県出身
(所属:東宝芸能)
映 画
「カツベン!」
テレビ
「恋はつづくよどこまでも」
窪田 正孝
1988年8・6生 神奈川県出身
(所属:スターダストプロモーション)
映 画
「初恋」
テレビ
「エール」
浜辺 美波
2000年8・29生 石川県出身
(所属:東宝芸能)
映 画
「思い、思われ、ふり、ふられ」
テレビ
「アリバイ崩し承ります」
「タリオ」
成田 凌
1993年11・22生 埼玉県出身
(所属:ソニーミュージックアーティスツ)
映 画
「カツベン!」
「糸」
「窮鼠はチーズの夢を見る」
テレビ
「アリバイ崩し承ります」
「アンサングシンデレラ」
森 七菜
2001年8・31生 大分県出身
(所属:ソニーミュージックアーティスツ)
映 画
「ラストレター」
「青くて痛くて脆い」
テレビ
「エール」
「この恋あたためますか」
プロデューサー賞☆田中友幸基金賞
○映画(プロデューサー賞)
「罪の声」
那須田 淳(TBSスパークル)
渡辺 信也(TBSテレビ)
進藤 淳一(フィルムフェイス)
○映画(プロデューサー奨励賞)
「スパイの妻」
岡本 英之(Incline)
高田 聡(Incline)
山本 晃久(C&Iエンタテインメント)
土橋 圭介(NHKエンタープライズ)
○テレビ(プロデューサー賞)
「エール」
土屋 勝裕(NHK)
○テレビ(プロデューサー奨励賞)
「MIU404」
新井 順子(TBSスパークル)
○特別賞
日曜劇場「半沢直樹」制作チーム
劇場版「鬼滅の刃」無限列車編 製作委員会
映画「今日から俺は!! 劇場版」
○特別顕彰
故 岡田裕介氏
昨年11月逝去、長年にわたる映画界・テレビ界への貢献」
只今撮影中
(株)KADOKAWA 映像企画制作部 高木 智香
映画「ファーストラヴ」
父親を刺殺した女子大生は「動機はそちらで見つけてください」と言い放った―衝撃の導入から始まる直木賞受賞の傑作小説『ファーストラヴ』。サスペンスフルなエンタメであると同時に、今まで光を当てられてこなかった痛みを真摯に見つめ、問題提起している作品だった。殴る蹴るの分かりやすい暴力ではなく、今までの社会では不問とされてきた〝目に見えない暴力〟を取り扱っているだけに、映像にしたときどこまでこの傷を誤解なく伝えられるか……。「分かる人には分かる」にしないために試行錯誤し、針の穴を通すような絶妙なバランス感覚で落とし込んでいただいた脚本を浅野妙子さんからお預かりし、島本理生先生も長年のファンだという堤幸彦監督に手掛けていただくという奇蹟的なタッグで本企画はスタートした。
容疑者と面会を重ねる公認心理師の由紀に北川景子さん。バディを組む(そして由紀と過去に何かあった)弁護士・迦葉に中村倫也さん。容疑者・環菜に芳根京子さん。由紀の夫であり迦葉の義兄・我聞に窪塚洋介さん。どう組み合せてもワクワクが止まらないメイン4人が揃い、迎えた撮影の日々。特に忘れられないシーンがある。多重人格のようにくるくる変わる態度で由紀を翻弄し、決して本心を見せなかった環菜が、由紀が自らの傷を見せることで初めて心を開き、押し込めてきた自らの言葉を取り戻す瞬間までを描く長尺のシーンだ。段取りで二人の芝居を見た監督は、予定していたカット割りを白紙にして、ワンカットの長回しでいくことを決断。そのアクリル板越しの涙の応酬は、二人が二人でしか辿り着けない高みに上り詰めていくかのようだった。張り詰めた静寂の中、高揚感がスタジオを支配していた。奇しくもその日は監督の誕生日。カットの声をかけた直後、「最高の誕生日プレゼントだ」と監督が言った。北川さんと芳根さんが抱き合う姿。面会室の机の上には涙でできた水たまり。充実感と心地よい疲労感がみんなの顔に浮かんでいる。こういう瞬間があるから、やめられないのだ。
俳優陣の怪演・熱演合戦を見届けていただきたいシーンは他にもたくさんある。今ホットなシスターフッドの物語である点もアピールしたい。IWGP世代には堤監督と窪塚さんのタッグにムネアツになっていただきたいし、全国の女性に「元彼が中村倫也で夫が窪塚洋介でその二人が義兄弟ってやばすぎませんか?」と伝えたい。そしてため息ものの美しさのショートヘアの北川景子さんが見られるのは本作だけ! そんな重層的な楽しみ方ができる至高のエンターテインメント作品が完成しました。換気もバッチリな映画館、是非お越しください!
私の新人時代
テレビ東京 制作局ドラマ室 川村 庄子
高校時代、文化祭に出品する短編映画の製作に参加するほどの映画好きだった私は、大卒後都内の制作会社に入社しました。でも私は演出志望だったのに、面接時にプロデューサー志望の募集だったことに気付くうっかり者……でもそこは焦らず、まずは基礎を覚え業界に関係を作らないと、と仕事に励みました。
まずはある番組に「制作進行」として入ったのですが、その現場は連日雨に祟られバタバタで、新人を指導する余裕など誰もなく、私は制作部や演出部の後をついて回り仕事を見つけてはやる日々。少しわかってきたかな、というところでクランクアップ。雨の中、皆で缶ビールやジュースで乾杯しましたが、あの時味わった不思議な爽快感は今でも覚えています。
その後仕上げ作業と並行して次の番組の初ロケハン。今度は会社や一般のお宅を突然訪問してはロケ交渉を繰り返す日々。地方ロケもしっかり初めの1年で北海道から九州まで廻りました。並行してAPの仕事も始まり、数年後に一本立ちした頃にはすっかりプロデューサーとしての物作りが好きになっていました。振り返れば、あの頃のバタバタがあって今があるのだと思います。
「孤独のグルメ」の放送が始まったのはテレビ東京に入社して数年後、東日本大震災から1年経たない頃でした。正直、こんな非常時にドラマを作っていいのか、とふと思うこともある時期でしたが、「ただ食べるだけで至福を味わい、それを見た人も幸せになる」という企画に、これぞ今作るべき作品だと思い、深夜枠で制限のある中、共同テレビさんとまさに「手弁当」で一丸となり制作しました。結果視聴者の皆様に受け入れて頂けて、今や長寿番組となることができました。
しばらくコロナ禍は続きそうですが、こんな時だからこそエンタメは必要だと思います。「ちょっと気晴らしでもするか」と見てもらえるような番組が、これからも作れればいいなと思います。そしてクランクアップ時には必ずした「乾杯」が、早くできるようになることを祈っています。
事務局だより
本紙一面のエランドール賞委員会報告にもあるように、本年の授賞式の式典は中止という事態になりました。昨年来のコロナ禍の状況が日々変わる中で、協会としては、どのような形であれ式典は実施しようと最後まで可能性を追求しました。
会場変更、無観客、日本映画放送による中継放送などなど、その都度、会報でもお知らせした経過を辿りました。しかし、新年号発行直後に、コロナ禍の事態が悪化し、1月7日に政府は一都三県に対し「緊急事態」宣言を発出いたしました。
当初、2月7日までの期限でしたが授賞式予定日も2月4日で「宣言」期間中に含まれます。
そこで1月19日の理事会で式典実施の可否が議題として緊急上程され、誠に残念ながら理事会の総意として中止となった次第です。栄えある受賞者を式典の場で祝福できないのは大変残念ですが、事務局としても様々な機会を通して、今年の受賞者の皆さまをアピールしていく所存です。
インフォメーション
◎会議の記録
1月13日(水) 第4回エランドール賞委員会(リモート)
1月18日(月) 会報委員会(リモート)
1月19日(火) 第5回定例理事会(東映本社8階)リアル&リモート併用
◎会議の予定
2月15日(月) 17時~ 会報委員会(リモート)
2月22日(月) 18時30分~ 第6回定例理事会
会場/東映本社8階会議室(中央区銀座 3丁目2-17)
ホームページリニューアルにあたって、Producersのページで皆様をご紹介しています。 お申し出がない限りは公開とさせて頂きます。(顔出し、紹介NGの方はご連絡下さい) また、載せたい活動情報がありましたら、事務局までメールまたはFAXにてご連絡下さい。 何卒ご協力下さいますようお願いします。Facebookページ絶賛公開中、奮ってアクセス下さい。